都市像2 笑顔で過ごす街づくり

~ 子どもも、高齢者も、障がい者も、誰もが安全安心な街へ

2.1 高齢者の豊かな生活の創造

高齢者が、その人の状況に応じた豊かな日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防などの日常生活に対する支援が地域で包括的に確保されるよう、ソフト(支援制度)・ハード(施設整備)・ハート(人的支援)の三次元支援体制を構築します。

(1)ペットと暮らす高齢者向け住宅の整備

ペットは、癒しの存在であるとともにアニマルセラピーの効果もあるといわれています。アニマルセラピーは、動物の力を借りた「動物介在活動」「動物介在療法」です。動物との触れ合いは生きがいや意欲といったQOL(Quality of life:生活の質)の向上が図るとともに、認知症予防にも大きな効果があるという研究結果があります。

【具体的な取組】
  • 福祉施設と連携したアニマルセラピーの実証実験
  • トイレトレーニング等のしつけを済ませたアニマルセラピー向けペットの提供
  • アニマルセラピー利用者が亡くなった場合も、提供元がその後の世話を行う仕組み
  • 災害発生時のペット同伴避難体制の早期整備
  • ペットと暮らせる市営住宅の確保
(2)運転免許証を返還した高齢者の市営バス無償化

近年、全国的に高齢者の方の交通事故や違反が社会問題なっています。その対応として、70歳以上の市民の方で、運転免許証を返還された方に市営バスの無料乗車証を交付し、マイカー移動からバス移動へとシフトすることで、高齢者本人や市民の安全に加えて市内交通の円滑化も図ります。

(3)互助による「見守り機能」の創出

各地域の市民センター(分館を除く)に寄合いスペースを設置し、ひんぱんに利用する市民の“互助”による、高齢者の「見守り機能」を創出します。

(4)活動的な高齢者を創出するための支援

高齢者が意欲的に創作活動、サークル活動などを行うことができるよう、さらなる支援体制を構築します。

【具体的な取組】
  • 楽器店と連携したバンド活動支援
  • 模型店や手芸店等と連携した創作活動支援
  • 製作者自らがランウェイを歩くファッションショー
  • 映画鑑賞やカラオケなどの娯楽支援
(5)民間事業者と連携した終活支援

【終活サポート事業】
核家族化・少子高齢化の進展に伴い、青森市においても単身高齢者世帯が増加しており、今後もこの傾向が続くと想定されています。
ひとり暮らしで身寄りがなく生活にゆとりがないご高齢等の市民の方にとって、葬儀・納骨・リビングウィルなどは大きな課題であるものの、信頼できる相談先が見つけられずにお困りの方が多いのではないでしょうか。
そこで、関係機関や民間事業者等との連携のもと、このような終活に関する課題について、あらかじめ解決を図り、生き生きとした人生を送っていただくための支援体制を構築します。

【終活関連情報の登録】
最期まで豊かな生涯を送るための手法として、リビングウィルや終活ノートなどが注目されており、民間事業者による積極的な作成支援活動が展開されています。
しかしながら、他の自治体においては、ご本人が倒れた場合や亡くなった場合に、せっかく書いておいた終活ノートの保管場所や、お墓の所在地さえ分からなくなる事態が生じているとのことです。
そこで、民間事業者との連携のもと、こうした「終活関連情報」を生前に登録いただき、万一の時、病院・消防・警察・福祉事務所や、本人が指定した方に開示して、本人の意思の実現を支援する枠組みを構築します。

(6)高齢者を核とした地域づくり

30年後には、青森市民の2人に1人が65歳以上の高齢者になると見込まれており、これを悲観的に捉える方もいらっしゃると思います。
日本版CCRCにおいては、「地域社会において健康でアクティブな生活を送るとともに、医療介護が必要な時には継続的なケアを受けることができるような地域づくり」を目指しています。
これが実現されれば、人生経験が豊富で、時間の余裕もあるたくさんの地域づくりの担い手が誕生するとともに、アクティブな高齢者の健康的な生活を支えるために、医療介護のみならず娯楽・アクティビティ・生涯学習といった新たな産業・雇用の創出が期待されます。
この日本版CCRCについて、全国各地の事例を調査・研究するとともに、CCRC青森モデルとして「高齢者の生活の質を高める新たなライフスタイルへの転換」を実現するための制度構築を目指します。

2.2 誰もが暮らしやすいユニバーサル社会の深化

高齢者、障がい者、妊婦や子ども連れの人たち等が、性別や年齢等を問わず、社会活動に参画し、その担い手として役割と責任を果たすことで、自信と喜びを持って生活を送ることができるユニバーサル社会を実現し、その深化を促します。

(1)ユニバーサル社会の実現に向けた「青森市モデル」の構築

ユニバーサル社会とは「自分とは異なる事情を持つ他者を快く受け入れることができる社会」であり、誰もが利用しやすい施設整備を実現することが理想の一つです。
しかし、ハード(施設整備)に頼るだけでは現実には困難が多く、ソフト(支援制度)・ハート(人的支援)を組み合わせた総合的な取組が必要です。
ユニバーサル社会の実現・深化に向けた、ソフト・ハード・ハートの三次元の取組を推進し、「青森市モデル」の構築を目指します。

(2)誰もが活動しやすい街並みの創造

国の「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進要綱」に基づいた取組を推進しながら、年齢や障がい等の有無に関わらず、誰もが活動しやすい街並みの整備を促進します。

(3)バリアフリー文化の発信地

中心地区の商店街やその周辺部を「バリアフリー・モデル地区」と位置付け、定期的に歩行者天国や街並みを活かしたイベント等を開催し、ここを訪れ、散策する人々が取組の成果を実感できる「バリアフリー文化の発信地」とします。

2.3 質の高い介護サービスの安定的な提供

介護サービスは、尽きることがない安定した成長産業と捉え、介護事業従事者の処遇改善に取り組むとともに、介護サービスから多様な事業ニーズを創出し、特色ある介護サービスの確立を目指します。

(1)高齢者等とその家族が安心できる介護サービスの提供

介護サービスを受ける高齢者及びその家族等が安心して、より良いサービスを受けられるよう、介護従事者の処遇や労務環境の改善に取り組むことで、介護従事者の不足を改善し、介護サービスを充実します。

(2)介護従事者の処遇改善

魅力ある、質の高い介護サービスを提供していくためには、介護従事者の確保が不可欠です。しかし、施設で働く「福祉施設介護員」の収入は、全産業・職種(一般労働者)の平均と比較して低く、厳しい労働環境を要因とした高い離職率により、介護従事者不足が深刻化しています。
国では、平成24年度から「介護職員処遇改善加算」を新設し、介護従事者の処遇改善に取り組んでいますが、青森市としても介護従事者の処遇改善に取り組みます。

(3)介護サービスを受ける家族への支援

「介護疲れ」「介護離職による貧困」など、要介護者を抱える家族への支援不足が大きな社会問題となっています。要介護者に加え、その家族に対する支援体制についても、さらなる充実を図ります。

【具体的な取組】
  • 街なかへの買い物や食事等の短時間外出支援や、温泉や観光地などへの宿泊を伴う旅行支援など、家族に対する「お出掛け応援制度」の整備
  • 介護離職した家族に対する「短時間就労支援」(後述する「短時間就労人材バンク」の関連事業)
(4)福祉・介護事業を核とした重層的な産業構造の構築

我が国の高齢化率は今後も増加し続け、減少する見込みは立っていません。このことは、福祉・介護事業が、安定的に利用者を確保できる成長産業となる可能性を秘めていると捉えることも可能です。
福祉・介護事業を核として、関連するさまざまな業種をネットワーク化することにより、異業種交流による福祉・介護事業の高度化・効率化・差別化を推進します。

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